Oct 26, 2022

人生会議をカードゲームで!?ポピーがゲームをつくりました

9月に山形西部地域包括支援センターの方から「もしバナカードを住民講座でやってみたい」との相談がありました。

もしばなカードとは、アドバンスケアプランニングの普及を目的に欧米で作られたカードゲームで、現在日本で販売されているものは海外のものを和訳したカードです。(もしバナカードの現物を見たい方は是非ポピーにいらしてください)一部、生活習慣や信条、国民性や地域性などが日本の文化になじまないと思うところもあったので、山形の住民講座でこのカードを使用するにはハードルが高いと思うところもあり、少し消極的でした。

そんな思いを 山形西部地域包括支援センターの方 お伝えしたところ「んだら、山形弁で新しいの作ってみだらどうだべ?」とワクワクするような発想をいただきました。住民講座で使えて山形らしい「もしバナカード」を作れるかもしれない!!と(その時は安易な考えで)ポピーの人生会議カードゲーム作りが始まりました。

ですが、実はこの「山形版もしバナカードづくり」は簡単ではありませんでした。調べてみると著作権の関係で複製も文言変更も模倣もできないということがわかりました。このまま続行は無理?とも思いましたが、諦められず、全国各地のもしバナカードに類似するようなゲームを調べました。知的財産に関する相談センターに相談したところ「内容や文言を変えたとしても同じようなルールで行うなら模倣なので訴えられる可能性がある」と、ゲームを作るには厳しい状況であることがわかりました。一方で、「もしバナゲームを参考にして全くオリジナルの新しいゲームを作ればいい」とのアドバイスもいただきました。

ならば!!と「もしバナカードのように自分の価値観に合うものを選ぶのではなく、自分の価値観や経験、好きなことや苦手なこと、未来への思いを自由に答えることができるカードならどうだろう」と、発想を転換することで、新しい人生会議カードゲームのアイデアが生まれました。 基幹型地域包括支援センターの方にもアドバイスをいただき、アナログゲームデザイン専門の方にも相談し、アイデアを山形西部地域包括支援センターの方々に(案)を持っていくと本格的にカードゲーム作りが始動しました。

今回のゲームは、ゲームデザインとアイデア、カード作成をポピーが担当し、山形西部地域包括支援センターのスタッフの皆さんにはゲームのタイトルと文言の選択、山形弁への翻訳をお願いしました。やり取りを重ねながら最終的に残った質問は合同の打ち合わせの中で(希望・好きなこと嫌いなこと・自分のこと・食べ物・考え方・経験等)カテゴリー別に分け、並びを考えました。

そして、本日、山形西部地域包括支援センターとポピーで作成したオリジナル人生会議カードゲームが完成です。

いっぷぐかーど yamagataseibu&poppy©2022

人生会議をもっと身近に、家族や仲間とたくさんいろんな話ができるように、いろんな考え方があって、こう思う自分がいて、無理に話す必要もなくて(パスは何回でもOK)もちろん聞くだけでもいい、そして誰でもできる楽しいカードゲームになりました。

3年前の在宅医療介護推進フォーラムで 紅谷浩之先生が おっしゃっていました

「決めなくてもいいから、いっぱい話そう」

その言葉の通り今の気持ちを話すことのできるゲームになったと思います。興味のある方は、ぜひポピーに来て体験してみてください。

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